伝統工芸 染色部


「伊予小紋 いちよう」では、江戸小紋師で群馬県指定重要無形文化財保持者である「藍田正雄 氏」の技術を継承した職人(小紋師)德永早映が、作品づくりを行っています。愛媛県西条市の染織文化の歴史を紐解いてみると「西条市生活文化誌(H3.4.29 西条市 編集発行)」には、寛永13年一柳直重公が城下町を築いた時代、現在の紺屋町商店街には「紺屋町」の名の通り、染物屋が7軒あったと記されています。瀬戸内海と霊峰 石鎚山に守られた美しい水の都で、西条だからこその価値をもつ染色を、今一度生み出し、美しい城下町の文化を蘇らせたいと考えています。

江戸小紋


江戸小紋は、代表的な日本の伝統文化である着物文化の伝統工芸です。江戸時代、諸大名が着用した裃の模様付けから発展した伝統的な染色技法で、遠くから見ると無地に見えるほど美しく柄が細かいため、非常に高度な技術が必要です。

 

現代では機械印刷でつくられたものが多く出回る中、本物の江戸小紋とは、型彫職人(彫師)が彫った「伊勢型紙」を使用した「型染め」であり、型を彫ることも、生地を染めることも、全て熟練した職人の手仕事でつくりだされたものを指します。

 

江戸時代の武士は、大名ごとに専用の紋様を「定め小紋」とし、家紋と同様、その家独自のデザインとして大切にしたそうです。徳川家の「御召十」、加賀前田家の「菊菱」、鍋島家の「胡麻」などが挙げられます。

伊勢型紙


伊勢型紙は、三重県鈴鹿市の型彫職人(彫師)により、柿渋で加工した和紙に彫刻刀で図柄を彫り抜いてつくられます。染色同様、非常に高度な技術が必要で、国の重要無形文化財にも指定されています。

 

「引彫り」「突彫り」「道具彫り」「錐彫り」の4種類の技法があり、柄は数え切れないほど多くの種類があります。例えば「三役(鮫・行儀・通し)」と呼ばれる柄のうち「鮫」は、紀州徳川藩が用いた格式高い柄で、点の集まりでできた扇型の模様を斜めに組合わせ、鮫の肌に見立てています。現代でも馴染み深い「縞」にも「毛万筋」と呼ぶ型紙幅3cmの中に20本以上の縞を彫る貴重な柄があります。

 

江戸中期になると庶民にも広まり、身近な生活用品や植物、諺や縁起の良い言葉など文字を図案化し、しゃれやひねりを効かせて、粋に愉しんでいたそうです。

職人


< 小紋師(型染職人)德永早映 経歴 >

2011  学習院大学 文学部哲学科 卒業

    藍田染工有限会社 入社

    江戸小紋師 藍田正雄氏に師事

2012 「シルク博物館/第22回 全国染織作品展」

2013 「日本絹の里/技と粋 伊勢型紙と江戸小紋展」

2014 「第48回 日本伝統工芸染織展」入選

    作品名:江戸小紋着尺「独鈷鈴」

2016 「第50回 日本伝統工芸染織展」入選

    作品名:江戸小紋着尺「地落ち梅鶴」

2016 「第63回 日本伝統工芸展」入選

    作品名:江戸小紋着尺「三ツ星割付菱」

2017   藍田染工有限会社 退職

2017   染色工房「伊予小紋 いちよう」開設

 

< メディア掲載・出演 >

美しいキモノ(ハースト婦人画報社/講談社)

サライ(小学館)

朝日新聞/上毛新聞/愛媛新聞

週刊 愛媛経済レポート((株)愛媛経済レポート)

フリーペーパーHoo-JA!((株)ホージャクリエイト)

月刊 愛媛こまち((株)アイクコーポレーション)

FM愛媛((株)エフエム愛媛)

TOKYO FM((株)エフエム東京)

マチボン((株)エス・ピー・シー)



「伊予小紋 いちよう」を、つくる。


江戸小紋 型染め最後の渡り職人といわれる 藍田正雄 氏(群馬県指定重要無形文化財保持者/日本工芸会正会員)から受け継いだ技と粋、そして愛媛県西条市への想いを「伊予小紋 いちよう」に込めました。”いちよう” は「銀杏(イチョウ)」「一様」「一葉」を意味します。イチョウは世界最古の樹木の一つで丈夫かつ長命。またイチョウの葉は、職人(小紋師)德永早映の幼少期からの御印でした。

一様に揃った美しい文様で、一葉一葉丁寧に染めていき、永く次の世代も、その先も愛され続ける ”確かなものづくり” を目指します。